古来より、夫が自分の妻に対して「おかみさん」と言いました。漢字にするとお日身(カミ)さんと言います。ここから「カカ」とか「カアカア」となり、「おかあさん」となります。日(カ)は、太陽を意味し、身(ミ)なので、太陽の身体という意味になります。お母さんは、いつも明るくて、あたたかくて、食事などの身の回りの世話をしてくれて、生命を育ててくれる。母親は、まさに太陽さんそのものだということで、お日身(カミ)さんとか、おかあさんというようになったのです。
それでは「おとうさん」の語源はというと、結婚して家族ができて、毎日毎日生活の糧を運んでくれる。女性や子供に危害を与える賊が来ると追い払ってくれる。「まあ、なんて尊い(とうとい)お方だ。太陽さんのように尊い人だ」と、尊い(とうとい)から、「おとうさん」というようになる。
我々日本人は、家庭で母を太陽と呼び、父を太陽のように尊い人と呼んで、太陽を大切にしてきた民族だったのです。ちなみに「ママ」は、元は「マータ」だったという語源説もありますけど、通説では、マンマとは食べ物のことを言うのだそうです。「パパ」は、「ファータ」という語源説もありますが、通説では、広い畑の隅っこで、葉巻をパッパとやっているから「パパ」というのだそうです。ママはマンマと食べ物と呼び、パパと葉巻と呼んでいることになります。これを聞いて、おとうさん、おかあさんの方がいいかもしれないと思ったりしませんか?結婚して、女性は、愛した男性を「お尊(とう)さん」と呼んで、男性は、愛した女性を太陽として崇めて、我が家の「太陽さん」(おかあさん)と呼んで、夫婦が尊敬し合って、いたわり合っていけば、健全な子育てや家庭ができるという思いが、この呼び名にあることを忘れないように生きていきましょう。
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