2017年10月19日木曜日

人生は、クローズアップで見れば悲劇。ロングショットで見れば喜劇

今回のブログタイトルにもなっている、
「人生は、クローズアップで見れば悲劇。ロングショットで見れば喜劇」
「Life is a tragedy when seen in close-up, but a comedy in long-shot.」
は、数々の傑作コメディ映画を作り上げ、「喜劇王」の異名をもつ、チャーリーチャップリン が残した名言の一つです。

 診察場面で、患者さんが不安や焦りなどが募って受診に来られて、目の前が真っ暗な状態で、先のことを考えると悲観してしまうという「心理的視野狭窄」という状態に置かれていることがあります。

 その際、先の見通しが少し立ったり少しだけ楽になると、患者さん自身の視界が開けてくるということを診療場面で感じています。

「今がしんどくても、必ず、いつかは笑える日が来る」
少なくとも僕自身は、患者さんを支援する際は、そう信じて診療しています。
しかし、どうしようもない時は、僕のしょうもないユーモアで患者さんに失笑して帰ってもらっています。
自分のユーモアの技術も、もう少しあげていければと思っています。



2017年10月5日木曜日

『心をやわらかい状態にしておく』ということ

さくメンタルクリニックを開業してから早くも1ヵ月が経ち、自分への反省も含め開業当初からを少し振り返っていた際に、100歳を過ぎても現役の医師を続け高齢者が活躍できる社会のあり方などに提言を続けてきた、医師・日野原重明 先生(享年105)の本の一説を思い出しました。
 (先日(7月)亡くなられた際は多くのメディアにその功績をとりあげられていたのは、まだ記憶に新しいですよね。)

※以下一部引用
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大切な人と接するときに僕が意識しているのは、相手によってではなく、
常に自分自身の手で、心をやわらかい状態にしておくということです。
穏やかな物腰、感謝の笑顔、いたわりの言葉など、心がこわばっている状態ではできないことだらけです。
だから心をやわらかくしなくちゃいけない。
その大事なきっかけは常に自分の中に持っていたいのです。
でないと、今自分がきつい言葉をいってしまったとして、その原因を相手の態度に求めてしまうことになりかねないし、そうするとさらに関係がぎくしゃくしてしまいそうですから。
一方、やわらかい心をつくるのは自分からだと決めておきさえすれば、相手との関係の中につめたいものを感じたとき、自分に原因があるのではないかと改善できる余地が生まれます。
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今思うと、開業当初は僕自身に余裕がなく「心がこわばっている状態」でした。
そうなると、問題ばかりに目が行きすぎてしまい、自分がきつい言葉を言ってしまったり、その原因を相手に求めたりしていた部分もあったと改めて反省しています。

これからも、さくメンタルクリニックを続けていく以上、このような反省の繰り返しだということは想像に容易く、僕も日々反省しながら「やわらかい心」を作れるように意識していきたいと思います。