2018年3月29日木曜日

過剰に適応している人たちに、ほどほどに適応していけるようになれたらいいですね!

受診に来られる患者さんの中で「過剰適応」の傾向を持っている方が多い印象があります。
過剰適応」は、自分の心身の健康を損なってしまう程、友人や自分の家族の期待に応えようとする心理的な傾向のことを言い、「過剰適応」の状態にある人は、他人の要求に応えることを何よりも優先させて生きています。

幼少のときに「過剰適応」の状態だと、手のかからない子、しっかりしている子、真面目で頑張り屋さんといったプラスの評価をされていることが多いです。
しかし、本人自身はというと、頑張っていない自分は、誰からも認められないのではないか?といつも不安で、そのままの自分では、周りから受容してもらえないといった自尊心の低い方が多く、内的には空虚感をいつも抱いている人が多いです。
そして、病的に「過剰適応」に陥っている人は、自分がいかに病的に身の回りの人からの期待に応じようとしているかということに気づけません。
それが、仕事に向かうと「過労死」に向かったり、体型に向かうと「病的なダイエット」に向かってしまうことがあります。

そうした状況にある人たちにお伝えしたいのは、
 ・周りの期待や要求に心身を壊すレベルまでに頑張る必要はない!
 ・誰かの期待に応えられなくても、あなたは生きていていい!
 ・人は、本来、どう生きたってかまわない!
 ・人や自分を殺しさえしなければ!
これが、人生の大原則です。
当たり前のことですけど、そのことを本人自身や周りの支援者が、伝え続けていければいいですね。
そうしたことを病気や受診をきっかけに気づけて、頑張っていない自分を、自分や周囲が認められるようになったらいいなぁ、と思います。



2018年3月22日木曜日

感謝 → 謙虚 → 成長 の順番ですね

当院の受付スタッフで、「感謝です!日々感謝です!」が口癖のスタッフがいます。
若干、歳は、いっている?けど美魔女です。

いつも、そのスタッフは周囲に対して感謝を忘れず、謙虚で笑顔が素敵です。
そのスタッフは、何かを注意されても、健康的に反省して次に活かそうとします。

クリニック開業時は、未経験ということもあり傍からみるとどこか場馴れしていないのを感じる受付スタッフ でしたが、きっとそういった持前の姿勢も後押しとなり、段々と受付業務が板についてきているのを見ていると、僕自身もその成長がとても嬉しいです。

日々の生活を、幸せに生きるか、不幸せに生きるかの、その分水嶺は「感謝」だと、改めてそのスタッフから気づかせてもらいました。
自分の前に現れた問題さえも感謝して「修行」だと思って「謙虚」に向き合う。
それを続けていたら「成長」していくはずです。

僕自身、「成長」が止まっているなぁ~と感じたり、対人関係がうまくいかないなぁ~ と感じたら、原因をすぐに外に向けずに、一先ず、自分自身に目を向けて「感謝しているか?」と自問自答するようにしています。

「感謝」の心を忘れると、人間は自分の欲求を抑制できなくなり、自分の「怒り」の感情を認識できなかったり、怒りを自制できなくなります。
そして、対人関係上では、相手を攻撃したり自分を攻撃したりして「怒り」に翻弄されて、大事なものを見失ってしまうような気がします。
だからこそ、自分の周りの人や物、自然や神様なんでもいいです。
1日に何回でも「ありがとう」と心から言ったり、願ったりして「謙虚」に生きていきたいと思います。

当院の受付スタッフを見ると、いつもそれに気づかせてくれます。
その受付スタッフに「感謝 です!」



2018年3月15日木曜日

新芽が出て、決意を新たに

さくメンタルクリニックでは、毎朝、診療受付の開始前にスタッフみんなでクリニックの掃除を行っています。
最近、その掃除中にスタッフ同士が何やらワイワイと盛り上がっていたので、僕もその輪を覗いてみると「新芽」が出ていました(写真1)

(写真1)
当院で育てている観葉植物たちからも 「新芽」 が出てきました!(写真2)
ちゃんと育ててくれているスタッフにも、植物達にも感謝です。
この「新芽」を見ていると、成長しようとしているエネルギーが感じられて何だか勇気が湧いて明るい気持ちになれます。

(写真2)
話は変わって、当クリニックの待合の中心にはキッズスペースを設けています。(写真3)
子どもの将来のために、少しでも役に立ちたい。
ちょっと大げさですが、大阪の、日本の未来のために少しでも役に立つ支援ができればと願って、児童精神科医、精神科医として診療し ているつもりです。

(写真3)
まだ未熟な治療者で日々の自分の診療に対して歯がゆい気持ちで毎日を過ごしていますが、「新芽」のような存在である児童や、その家族の支援の礎に少しでもなれるように、 初心を忘れず、誠心誠意、今後も診療をしていきたいと思います。



2018年3月8日木曜日

なるべく本音を大事にしたい

今回のブログは、さくメンタルクリニックの新年会で、僕自身が思ったことを僕自身に対して?書きたいと思います。
なので今回は、もしかすると読んでいただいている皆さんへの情報発信にはならないかもしれません(笑)。
ですが、現状での僕の想い、今回のブログタイトルにも含まれている「本音」の部分を少し知ってもらえればと思っています。

昨年の9月に開業し、僕自身初めての事ばかりで、とまどいながらも診療に集中していると、 あっという間に年が変わり、なんとか新年を迎え、さくメンタルクリニックとして初めての新年会を行い、そこで院長として新年の挨拶をしました。
その挨拶の中で、当クリニックのスタッフに対し、
『少しでも患者さんが笑顔になれるように』、『少しでも楽になれるお手伝いができるように』、スタッフみんなで協力して頑張っていきましょう!
と話しをしました。

ですが、その翌日、何か心のどこかで無理をしているような、どこか自分を大きく見せようとした等身大の感じではない、そういう違和感を感じて、しんどくなりました。

クリニックを運営している立場で、現状の等身大の自分の本音として、患者さんが受診に来られないと潰れてしまうので、患者さんには受診に来てほしい。
そして、受診に来てくれた患者さんに、少しでも満足してもらったり、楽になれるようサポートをさせていただいて、また次回の予約をしてもらえる。
この繰り返しで、自分やスタッフが生活できる。

このクリニックでの診療を通して、治療者としての後ろめたさよりも「すっきりした」気分で、週末(当院は、土日祝日は休診なので)を、リフレッシュに当てたい!
それを繰り返していく!
それだけです!



2018年3月1日木曜日

飲酒と睡眠の関係

今回のブログも、前回に続き飲酒についての内容となります。
まだまだ寒い日が続いていますが、 特に夜は、寒さで寝つきにくさを感じている方も多いかも知れません。

寝酒は、ナイトキャップといって、欧米では一般的な風習となっているという話をきいたことがあります。
アルコールは寝つくまでの時間を短縮させます。
そのためにアルコールを寝酒として使う人もいます。

しかし、就床1時間前に飲んだアルコールは、少量でも睡眠の後半部分を障害することが知られています。
つまり、寝つきは良いのですが夜中に目覚めて、その後なかなか眠れないという現象がおこります。
また、就床前のみならず、就床6時間前に飲んだアルコールも睡眠後半部分の覚醒度を上げることが知られています。
さらに、アルコールには利尿作用があるので、夜間に尿意で目が覚めたりしてしまうことも増えます。

震災の際には寝れなくて寝酒をする人が増えて、アルコール依存症になったり、飲酒関連死が増加したことが、阪神淡路大震災でも、東北の震災でも報告されています。

寝酒はそういった危険があるので、飲酒以外で寝れる方法を一緒に考えていければと思います。