2024年7月31日水曜日

三流の臨床家集団を目指せ!

 「三流の臨床家集団を目指せ!」

  この言葉は、昔、児童精神科医の先生(山崎透先生)に指導された言葉です。僕が、阪南病院で勤務していた頃、新しく児童精神科病棟を開設するにあたって、病棟研修のために、阪南病院を代表して、静岡県立こども病院で研修していたことがありました。そこで、当時、児童精神科で部長をしていた山崎透先生に言われたことは、新しく児童精神科病棟を開設する上で「三流の臨床家集団を目指せ!」でした。

 一流の臨床家集団を目指すと、自分が一流とは思えない人にとっては、しんどいし、一流の臨床家がやめた途端に、それまでの病棟運営が機能しなくなる。むしろ、二流、三流でも謙虚に、患者さんに寄り添える常識的な集団を目指す方が、お互いに気楽だし、その方が、たくさん人が集まるし、多くの人が共有、実践できる運営は、持続可能性が高まる。三流の研究者は、役に立たないが、臨床家は、三流でも、謙虚で常識的で、一生懸命に患者さんに向きあっていけば、世の中に役立つことができる。それで十分だと思う。

 これは、僕自身の、今のクリニックの運営でも意識していることですし、今回、大阪精神科診療所協会の理事に就任して、組織とか社会での物の見方としても、とても大事なことだと思ったので、皆さんと共有したくなりました。

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