2023年8月2日水曜日

過剰適応な自分と、自分の延長の自分の違い

  僕が、研修医時代に外科で研修している自分は、外科医集団に囲まれて圧倒されていた感覚がありすごく緊張していました。僕は、そこで3か月やっていく際に違う自分を作り出して、明るく、エネルギッシュにやっていたつもりです。手術にあまり興味を持てないのに、すごく興味を持ったふりをしたり、感情労働が強くて、家に帰宅すると家族に当たったりして感じの悪い奴になっていたと思います。

その後、精神科で研修している際は、上司から「先生は、先生のままでいいんだよ~」と言われ、肩の力が抜けて、精神科領域での研修は、自分の素の延長で取り組むことができました。

家に帰っても、素のままで、穏やかに過ごせました。研修医を修了して精神科医になって以後、自分の素の延長で取り組めています。

 やはり、社会において違う自分を作り出して頑張らないといけない状況は、できるだけ少ない方がいいですね。そのために、本人に適した環境調整が大事になってきます。そのために診断をしたり、親や支援者が環境調整をサポートして、安心して社会と折り合いをつけて、初めて人間的に成長していく。

子どもの成長や思春期、青年期では、まず環境が本人に合っているか?を、周囲が配慮していくことが大事になってきますね。