2021年12月15日水曜日

親の役割について

ほとんどの医学生は、卒業する前に大学病院の各科の研修プログラムなどのガイダンスを受けます。
僕は、当時その研修プログラムのガイダンスを受けたときに、医師としての人生のレールを、勝手に決められるような違和感を感じました。
『医師としての人生は自分で決めていきたい』と思い、大学院に進学するという選択はしませんでした。

その後も、ほとんど大学に寄り付くことはありませんでしたが、自分が学びたいと思ったことは、その分自分なりに色々な学びの場や研修を受けてきました。
それは、適切で間違いのない行程だったかというと、おそらく適切ではない部分もあったのだろうと思います。
ただ自分としては、自分自身が主体的に取り組んでこれて、今もユニークな精神科医の道を目指して頑張れているという実感はあるので納得はできています。

親の子育てでも、特に発達障害の児童を養育していると、いじめられないようにとか、将来困らないようにと先手を打ってあげたくなることもあろうかと思います。
ただ、誰もが人生において、つまづかないで生きていくことはできるのでしょうか?
本人が人生で困った時に、つまづいた時に、本人が助けて欲しい状況になったら、そっとサポートしてあげる。
そこまでは優しく見守ることの方が、親の役割としては、より大切なことだと思います。
子どもの主体性を尊重して、たとえ間違っていたとしても、また失敗しそうなことでも、やりたいことを応援してあげるスタンスが、親の役割として大事な気がします。

先日、あびこ観音の正面玄関に
「私は負けるということは決してない。勝つか、学ぶか。どちらかである。」
-ネルソン・マンデラ-
と、ありがたいお言葉がありました。
こういう思想を親自身が持って生きている姿を見せることが子どもにとってもいいんだろうな~。

「よし、がんばろう」と思います。