今回のブログは不登校の回復について、みなさんと共有したい『4段階ステップ』について投稿したいと思います。
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① 健康
② 仲良し(家庭内)
③ 意欲(遊び ⇒ クラブ活動 ⇒ 勉強など)などのwant(~したい)行動
④ 学校に行くなどの社会的なmust(~すべき)行動(社会的緊張)
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不登校の支援などの診療を通じて感じていることは、この回復の順番をきちんと守っていくことが大事だな~と思っています。
①、②のステップについては、家庭内で本人の心身の可動性を回復していくことが、建物で例えるなら土台作りという基礎の部分になります。
その上で③の領域である、遊びや趣味、クラブ活動といった息抜きに近い「ちょっとさぼり?」と捉えられるような行動を楽しめたり、活動の幅を広げることができて、本人の安心領域が家から社会的なものまで広がっていくという、基礎部分の土台の上に建つ建物の1階部分になります。
そこをしっかり広げていき安定した状態で、勉強するとか、学校に行くなどの建物の2階部分を増築していきます。
④の学校という場所は、不登校の児童らにとっては、社会的緊張の頂点にあるところだと思います。
結構、この『4段階ステップ』を、家族や本人、学校などの支援者らも含めて共有しておかないと、「なんで学校で授業も受けてないのに、部活には来れるねん?」とか、「勉強もしないで、家でゲームばっかりやん!」と叱責ばかりになってしまって、返って次のステップに行きにくくなるということがある気がします。
もちろん、健康度がしっかりあるにもかかわらず本当にさぼりの子と、精神的な疾患との線引きの見極めは一般の方には難しいのかもしれません。
ただ、不登校でしんどそうな子がいたら、こういう『4段階ステップ』で徐々に自分のペースを大事にしてもらい進んでいく方が結局は良い方向に行くことがしばしばあります。
もしも迷われたら、建物でいうところの基礎固めであったり1階部分に戻って、まずはしっかりとした耐震構造の平屋建てを構築していく方がいいんだということを、みなさんと共有したくなりブログに投稿させていただきました。