2020年7月23日木曜日

「受容」の重要性

「発達障害」という言葉は、あまり接する経験のない方でも、最近ではよく耳にするようになったのではないでしょうか。
名だたるIT企業の創始者の1人や、かのエジソンやアインシュタインといった偉人や天才も発達障害だった?といった内容が昨今メディアを賑わせています。
そういった状況もあり、良くも悪くも「発達障害」という言葉は聞いたことがあるけれど、では実際どういう特徴があるのか、どう接すれば良いのか分からない、というのが多くの方の感覚だと思います。

「発達障害」の子のイジメや不適切な養育上で問題となるのは、本人の能力上の問題なのに、それを周囲からは、本人のモラルや、やる気の問題に置き換えられて責められるということが多く認められています。

本人の能力上の問題(特性)などは、叱咤激励をし続けていくことにより、余計に悪くなっていくことが多く、例えば後述(A)のサイクルのように悪循環に陥りやすくなるように感じることがあります。

(A) ------------------
  ① 本人の能力上の問題(特性)などを叱咤激励し続ける
  ↓② 本人自身が短期記憶障害化して注意しても全く治そうとしなくなる
   ↓③ 周囲が余計に怒るようになる
 ↑  ↓④ 本人は抵抗する
 ①------↓⑤ できないことが余計に増えていく
----------------------


できれば、特性は受容してあげた方が本人自身は発達しやすくなるので障害があっても目立ちにくくなりやすいように思われます。
発達障害の児童も発達します!
その発達をしやすくなるポイントは、周囲に受容されていることが大事です。
決して甘やかしなさいという事ではありません。
その程度や特徴は実に様々ではありますが、本人が自己否定感情を生じさせるようなつらい思いをさせてまでの叱責や本人にとっての迫害体験になるような経験をさせないということが大事になります。

僕も親なんで分かるんですけど、親はどうしても子育てをしているとダメなところをまず治したくなるものです。
でも、まずは長所を伸ばすことを大事にして、十分、本人の主体性を育んで自信を持たせて「やればできる!」という、いわゆる自尊心を育んであげてから、短所を修正していくというステップを踏んだ方が成長しやすいと思います。
でも、それがなかなか難しいところですよね。