2020年6月25日木曜日

アンパンマンの正義感

最近、自分の中で『正義』とは何か?を考える機会がありました。
その時に、アンパンマンの作者やなせたかしさんの自伝的な書『アンパンマンの遺言』(岩波現代文庫)という本を思い出しました。

24歳で中国に出征したやなせさんは飢えに苦しみながらも戦争の正義を信じて戦いましたが、27歳で敗戦を境に終戦を迎え正義は一変します。
「正義のための戦いなんてどこにもない。正義はある日突然反転する」と骨身に徹するほどの経験をし、「逆転しない正義は献身と愛だ。目の前で餓死しそうな人がいるとすればその人に一片のパンを与えることだ」という猛然たる思いが原点となり、後のアンパンマンという作品につながっていきます。

アンパンマンは、僕たちにすごいメッセージを突き付けてきますね。

自分の考えや想いを相手に伝えることは大事だけど、その結果、相手が変わるか、変わらないかは、あくまで、その人次第であり、そこを無理やりにでも変えようとすることの延長に、喧嘩、ハラスメントがあり、最終的に国家間の戦争にまで発展していく。
そのことは、何度も何度も自分の心の中で持ち続けておきたいと思います。

アンパンマンの正義感を、自分に日々言い聞かせておいて、自分の身の回りだけでも、少しでも平和にしておきたいと思います。 
でも、それが、なかなかできなくて、自分の正義感を相手に押し付けてしまって、反省する日々なんですけどね。