みなさん、この言葉をご存知でしょうか?
天台宗の開祖である最澄(伝教大師)の教えの中に、「忘己利他(もうこりた)」という教えがあります。
このブログを書くために「もうこりた」とパソコンで変換すると、「もう懲りた」と変換されるので(笑)、そんなに日常の中で使うことはないかもしれません。
忘己利他(もうこりた)とは、「人の嫌がること(行為)は、自分が引き受け、喜ばれること(行為)は他にまわす。この心がけを持って他人を思いやること」という意味だそうです。
以前、当ブログでも延暦寺でのエピソードをいくつかご紹介しましたが、「自分のことよりも、相手の幸福を願う菩薩のような慈悲心を持って自分に厳しくあることが大事だ」と、この教えについて延暦寺の僧侶から心がけを頂きました。
もちろん利他の精神が大事なのはわかってますが、どうしても利己的になっている自分がいます。
自分の心の中には、
・利己的な自分
・利他的な自分
がいますが、その分別や折り合いを自分でつけて日々の生活を送っていきたいと思います。
この心がけを頂いた時や、その後、このブログを書いている今、もしかするともっともっと以前から何となく思っていたことなのかもしれませんが、改めて結局こう思うんです。
人のことを大事にしようとすること、誰かのためにということを人生の目標にした方が後悔の少ない人生になる、ということを。
でも、自分の欲を満たしてあげることも大事ですし、だからこそ、人を大事にしたいと思える。
だから順番は利己から利他に向かっていく。
目指すのは利他ですよね、ということです。
僕にとっての利他とは、このクリニックが少しでも治療的な基地になることです。
さあ、これからも頑張るぞ~。