今回のブログは、患者さんからよく受ける相談を『エックハルト・トールの「子育て」の魔法:あなたが気づけば、子供は変わる!』の内容を踏まえつつ、ご紹介したいと思います。
〈エックハルト・トールの「子育て」の魔法:あなたが気づけば、子供は変わる! スーザン・スティフェルマン著、徳間書店、1800円(税別)〉
親御さんから、言葉や行動で人を傷つけることもあることを子どもにわからせたいが、どう伝えれば “カッ” となるのをやめさせることができるか?という相談を受けることがよくあります。
感受性が強く衝動的な子どもは、傷つけられたり、侮辱されたりすることにとても弱いです。一方で衝動を抑えるブレーキが弱く、怒りを爆発させがちです。
こうした問題を簡単に解決する方法はありません。
息子さんに、怒りを爆発させたことを後悔させることは良いことです。自責の念が行動を抑止するからです。
しかし実際は、衝動的な子どもはたいてい感情の発達が未熟なために、きちんと善悪の判断をしないまま暴言を吐いてしまいます。
親がしてあげれることは、子どもが激しくわき起こる感情を自制できず恥ずかしいと感じていたら、それは本当の自分ではないと思わせることが必要です。本当の自分と、自分の困った行動とは、切り離して考えるように息子さんを導いてあげましょう。
これは決して、自分の問題行動に息子さんが責任がないと言うことではありません。行動の表現の仕方に問題があるだけで、本当は自分は立派な価値ある人間だということをわかせるのです。
息子さんの感情の嵐がやってくる際の前兆(心臓がドキドキする、おなかがむかむかする)に気づかせ、その感情の嵐が誰かに深刻な傷をつける前に、親や信頼できる大人に助けを求めることができるようにしましょう。