診療を通じて感じていることの中で、厳しい養育環境であったり、学校での迫害体験などを通じて、周囲に対して敏感・過敏になって、いわゆる「HSP状態」になっている方が多いということです。
登山で例えるなら、山登りという非常に主体的な作業なのに、周りの人ばかりを気にして、登山そのものがなかなか楽しめないし、進めない状態になっている。そんな登山って、いやだし、つらいですよね。自分の人生の主人公は、自分自身であってほしい。
過剰同調を求められるような昨今の社会情勢で、自分の人生を、自分以外の誰かに乗っ取られていきている人が多いんだと思います。それは、人生そのものが、本末転倒ですよね。
でも、そうならざるを得なかった家庭環境を含めたトラウマのような傷つきがあるんだと思います。そこは、1人ではなかなか回復できないし、一朝一夕では解決はできません。できれば、癒す治療の流れに入って、いつかは、自分の人生の主人公が、自分自身となれるように応援したいと思っています。