養育において『安全基地 → 社会性』という順番を守っていたら、子どもは自尊心が守られて主体的に人生を送れるようになります。
母などの主たる養育者が『安全基地』として機能することにより、子どもが安心を抱き拡張していきます。
それが充足されて『社会性』を身に着けていきます。
そこで教育が大事になっていきます。
子どもに安心感を広げないで危機感を抱かせたり、苦手克服から入っていってもなかなか思うように成長しません。
返って子どもの反発を招いたりトラウマを生じさせたり自尊心を低下させてしまう恐れがあるということを共有しておきたいのです。
つまり、この順番がとても大事だということです。
また、親が子どもの『安全基地』になる4要素があります。
1つ目は、傾聴です。
お子さんが親御さんに話して来た際には、まず受容的、支持的に聞いてあげることが大事になります。
2つ目は、親がお子さんにアドバイスをする際には控えめにするということです。
関西弁で使われる言葉に「知らんけど~」という便利な言葉があります。
この言葉の裏には「決めるのは、あなたでいいのよ~」とか、「あくまで親としての一つの意見としてであって参考程度でいいのよ~」というメタファーが込められていると思います。
そうした感じで、親が子どもの主体性を尊重することが大事になります。
3つ目は、お子さんの『ややまし』なところに注目するということです。
どうしても一緒に生活していて、親は子どもの悪い所を少しでも良くしてあげたいと思うものです。
でもまずは、子どもに自信をつけさせること、自尊心をしっかり育むことを大事にしておきたい。
少しでも良い所を親が注目していると、子どもはそのままの自分でいいんだと安心して、その安心感を拠り所に成長しやすくなる。
そうしたら子どもは主体性が伸びて、成長してスキルアップしやすくなる。
ちなみに、僕は親に勉強しなさいと言われた記憶がないし、好きなように習い事をして、好きなようにやめました。
今でも勉強を継続的にしてますけど、やれと言われなかったので自分がしたいと思うことをやれてて、ありがたいです。
4つ目は、3つ目と連動しますけど、お子さんのダメなところは『スル~』です。
一緒に暮らしていると片付けができないとか、明日の準備ができてないとか「やりっぱなし~」が結構あるかと思います。
そこを治そうと最初から高い目標を設定してしまうと、親子の関係で緊張がベースになってしまいます。
そのダメなところの『ややまし』をみつけて、そこを褒めるという3つ目の介入を効果的にするために、ダメなところを『スル~』という感じです。
この4つを目指して、親がまず子どもの安全基地となっていければ、子どもは外で学んで成長していける可能性が高まります。
親の役割は成長させることより、安心を広げて心の拠り所になってあげて欲しいと思います。