2021年11月10日水曜日

早期発見、早期受容!

 病気の多くは「早期発見、早期治療!」といいますよね。
当院では、発達障害の診断は3歳前後からしています。

そこで大事にしたいのは、早期に発見して一般的な疾患のように治すからではなく、発達障害の特性を理解し受容していくことから始めるということです。

特性は、性格よりも変化がしにくい部分で、岩盤のようなものとして捉えて欲しいのです。
本人の合意やモチベーションを育まない状態で、また周囲のサポーターが理解よりも解決を先行させていくと、本人を取り囲む社会はモラハラ的に見えてしまうということが、後々、生じてくることもあります。

そうなると、自分が社会で頑張っていきたいという意欲は生じにくくなります。
その最初の段階で発達障害と診断し、周囲が本人の特性を理解し、受容して、周囲は子どもの変えれること、変えにくいことを理解していくことが大切になってきます。

僕としては特性は変えれなくても、社会的な障壁は減らしたり回避はできる、そこが我々支援者の役割であると思っています。
発達障害においては、早期に診断して、早期に受容して、本人の自尊心がしっかり育まれて、思春期という物心がついてきた際に、前向きに主体的に、自分の人生を能動的に送っていってもらいたいのです。
そのために、自分ができることを日々考えながら診療しています。