2020年8月20日木曜日

精神科と児童精神科の違いについて

今回は『精神科』と『児童精神科』の違いについて、ここで少し説明させていただきたいと思います。

日本でもようやく一部の大学で「子どものこころ診療部」という講座が開設されつつありますが、欧米の大学病院などの多くでは『精神科』と『児童精神科』で、別々に講座が設けられています。
日本でのこういった状況もあり、精神科専門医の有資格者が約1万人程度いるのに対し、児童精神科専門医の有資格者は約1,000人程度というのが現状です。
精神科医の中には『精神科』と『児童精神科』は『内科』と『小児科』くらいの違いがある、と話される先生もおられます。
これまでの精神科医療では、メインの疾患が「統合失調症」でしたが、現在は「発達障害」を中心とした、発達の問題や対人関係の問題など、対象となる患者層や疾患層が大幅に変わってきているという時代に突入していったと感じています。

児童精神科』の領域は、僕のように精神科専門医をベースとしている先生と、小児科専門医をベースにしている先生の2つに大きく分かれます。
小児科専門医をベースにされている先生は、身体疾患と精神疾患などの鑑別能力は高いということが特徴で、 精神科専門医をベースとされている先生は、薬物療法や精神療法という点を得意とされている先生が多いのが特徴です。
無論、各医師によって、そうした領域は幅が広く、また人間性という部分や診療の体制や状況など様々な要素が入ってくるため一概には言えませんし、資格だけで判断するのはお勧め出来ません。

ちなみに、以前、僕が勤務していた病院では、原則、年長さんから中学3年生(15歳)までの年代の精神科的な領域を『児童精神科』が対応し、高校生年代からは『精神科』の全般の医者が対応するという方針です。
各施設によって対象の年齢や疾患などの対応方針が分かれますので、実際に受診されたい医療機関に問い合わせをしてみてください。

もし『児童精神科』の専門医や医療機関を、お探しの場合は下記などの学会の認定医のリストが、各Webサイトに記載されています。
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 ・日本小児心身医学会認定医 
 ・日本小児精神神経学会認定医
 ・日本児童青年精神医学会認定医
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また、それらの各学会の認定を統合してできた「子どものこころ専門医」のリストについても、Webサイトにリストが記載されていますので、よければそれらを参考にしてください。
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 ・子どもものこころ専門医機構
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僕自身は『精神科専門医』と『日本児童青年精神医学会認定医』『子どものこころ専門医』のライセンスを有しています。
僕は、精神科医になってからずっと《子どもから大人、老人まで》という、幅広い対象年齢と精神疾患を対応することを念頭に研修してきたので、できるだけシームレスに、このクリニックでできることは限られてはいますが、微力ながらサポートできたらと思っています。