2019年5月23日木曜日

「褒めること」も「叱ること」も、そのバランスが大事!

最近、パワハラとか、虐待、体罰など、頻繁にメディア等で取り上げられていますが、問題として取り上げられている多くのケースで気になっていることがあります。

まず、そもそも、対人関係で相手に対して指導する上で、上の立場にいる人が 「叱ること」「叱られること」 に慣れていない、又はちゃんと叱ってもらえた経験が少ないような気がします。
子育てのことでいうと、叱られることに慣れていないで大人になったら、ちょっと叱られるだけで心が折れてしまって、誰か褒めてくれる人が現れるまで、社会から逃避し続けるのではないかと心配になります。

もちろん色々な側面はあると思いますが、ただ褒めて伸ばす教育だけだと、心は強くならず、むしろ、自分のことしか考えない、周囲に配慮ができない、自分の力を過信するなど、勘違いした大人になっていくような気がします。
それに褒められることに慣れてしまうと、褒められても喜びが感じにくくなり、ちょっと叱られただけで、かなり落ち込んでしまうという傾向になりがちです。

最近の職場における上司、学校の先生、医師といった僕なども含め、いわゆる管理職の立場の人が、相手を褒めるばかりで、叱れない、叱ることが出来ない環境や状況が増えているような気がします。
それを自己分析してみると、叱ることで、相手に反抗されるのが怖いからだと思います。

しかし、教育的な指導において、叱られることで相手は反発します。
その気持ちをバネにして、成長に必要な力が生まれてきます。
叱られた後に、「どうして叱られたのか?」「何が悪かったのか?」を、自分自身で自問自答することで成長促進的に進んでいけるという過程が開けていきます。
そのためにも、上に立つ側、指導をする側は、普段から観察しておく力が必要だと思います。
その観察力がないまま、何かを褒めても、叱っても意味はない気がします。
褒めること、叱ること、どちらにせよ、相手を思う気持ちをもって成長を願って伝えていければ、相手が成長していくプロセスに向かうような気がします。
そのことを意識して、日々を過ごしたいと思います。

「褒める」ことが大切だからこそ「叱る」ということも、すごく大事だということは覚えておく必要がありますね。