2018年12月27日木曜日

思考過剰状態は、本当の自分じゃない!

前回のブログで、寝る直前や寝起き直後の半覚醒状態の時に色々考え悩んでしまうことについて、ご紹介させていただきました。
僕自身の個人的な思いも多分に盛り込まれていましたが、 読んでくださった皆さんの中には、もしかすると何となく少し共感できるな。と思ってくださった方がいたかもしれませんね。
今回も、寝る直前や寝起き直後の半覚醒状態の時に色々考え悩んでしまうことについて、当院で診察中にも患者さんに話している事なんかを、ほんの少しだけ掘り下げてご紹介させていただきます。

前回から引き続き、冒頭から度々出てきますが、 目が覚めているようないないような、夢うつつの『半覚醒状態』と、タイミング的に『精神的にしんどい状態』が重なると、頭の中は思考過剰状態になり、悩むことに悩んでしまって抜け出せなくなることがあります。

つまり、悩むことに悩んでしまうという渦巻きにのみ込まれて、相乗的に『鳴門の渦潮』思考に、どっぷりはまった状態になることがあります。
『半覚醒状態』 + 『精神的にしんどい状態』 = 『鳴門の渦潮』思考

そうなると、最終的には思考に自分が乗っ取られた状態になり、過去の後悔や怒り、将来の不安や怒りに心が支配されて、心が病んでしまう状態になります。
『これが、精神的に病むことの正体だ!』なんて診察室で説明したりしています。
また、『あくまで、自分の中の思考が、勝手に作り出してしまっているんであって、その「思考」そのものは、本当の自分じゃないんですよ!』ということを説明しています。

『自分の中の思考が、勝手に作り出してしまっているんであって、その「思考」そのものは、本当の自分じゃない?』と、ブログでの紹介だと混乱を招くかもしれませんが、例えるなら、お寺で座禅をしている自分をイメージしてみてください。
そして、座禅中に煩悩があふれ出している状態(思考過剰状態)の自分に、お坊さんが木の棒で「ペシッ!」と叩いている感じです。
木の棒で叩いてもらって、我に返って『今』に意識が戻る、という流れのイメージを自分でやれるようになるのです。
もし、座禅でのイメージがわきにくい方は、関西人には特に馴染みのある「漫才」でいうところの「 ボケ=自分で作り出している思考過剰状態」に対して、自分自身で「ツッコミ」ができるようになったら、かなり楽になれるのではないでしょうか。
ブログではかなり省略してこのようにご紹介させていただいてますが、実際に診察室でもこのような例えで色々説明したりしています。

今回のブログで一番伝えたいことは『「思考過剰状態」のいわゆる「鳴門の渦潮」思考は、本当の自分じゃない!』これを知っておくこと、気付いておくことは、とても重要なことです。
『本当の自分じゃない!』と気付けたら、必ずこの「思考過剰状態」から脱することができるようになりますから。
そう思って、僕も寝ることにします。
おやすみなさい。