2026年1月7日水曜日

ゆるすの意味

  ゆるすには、許す、赦す、恕すなどの字があります。

 日野原重明先生の講演会が、今でもたまに思い出されます。余程、印象的だったのでしょう。日野原先生は、100歳で、30分程度立ち続けて話されており、今の天皇陛下も、来訪されていたし、最前列は、IPS細胞で有名な京都大学の山中教授が聴講されておられました。何よりも、日野原先生の100歳を超えていて講演されている様の存在感が凄すぎました。その日野原先生が、一番、その講演会で、訴えたことが、「恕(ゆる)すことの大切さ」でした。人生をかけてやる価値のあることだということです。

 自分だったり、他者だったりで、どうしても、ゆるせないと執着から、解き放たれて、今を軽やかに生きることの重要性です。どうしても、外来をしていると、親をゆるせない、自分をゆるせないとか、他人をゆるせないということに、囚われてしまって、人生の「今」がかすんでしまっている人が多く来られます。

 実際に、許すことはできなくていい。仲直りをしてほしいとかではないのです。ただ、そうした囚われから、解放されて欲しいのです。誰かを恨んだり、自分を責めたりすると、一時的には、苦しい「今」と向き合わなくていいから、一時的に楽になるというメリットがあります。でも、長期的には、生き苦しくなる。

 特に、親を怨むことは、危ないことです。だって、親を怨むということは、結局は、自分も親で、できているんだから、自分を怨むことになるので、自分を弱らせることになるのです。「恕(ゆる)す」と「怨(うら)む」って、すごく字が似てますけど。まったく反対の意味合いなんですね。「怨(うら)む怒(おこ)る恕(ゆる)す」に変化していけるように、僕も日々修行です。

0 件のコメント:

コメントを投稿