2024年10月16日水曜日

政治と哲学の関係性

  哲学というと、浮世離れとか世俗からかけ離れた、日常生活と関係ないもののように感じるかもしれません。しかし、結構、哲学的な思想が、政治や経済を含めた社会を動かす原動力になっていることは多いのです。

 小泉総理大臣時代に、小さな政府、規制緩和で、自由な競争に任せることで、見えざる手により、その過程には、痛みを伴う改革となるが、よい変化を期待できるという理念で改革を断行しました。こうした背景に、新自由主義という哲学的思想がありました。そうした哲学が、人を動かし、社会を動かし、国を動かす。

 そうした力が、哲学にはあると思うと、急に興味深くなりませんか?

2024年10月9日水曜日

アリとキリギリスの物語の現代の解釈

  イソップ寓話にでてくる「アリとキリギリス」に、登場してくるアリは、将来に備えて、真面目に勤勉に働き、努力することの大切さを教訓とする物語とされています。冬になり、夏に遊んでばかりいたキリギリスが、冬の準備をしていなかったため、死にそうになり、アリに助けを求めたけど、アリは、キリギリスに対して何も援助することなく、キリギリスは死にました。

 精神科医的に考えると、アリ自身の心の状態としては、しんどいですね。確かに、しょうがないです。そもそも虫だし、自然は過酷だし、誰かを助けてあげる余裕なんてないし、しょうがないです。それでは、その話を現代の日本人の状況にあてはめると、アリさん自身が、まじめすぎて、心の豊かさや「今を大切にすること」が完全に抜けてしまっているのではないか?と思ったりします。

 将来のことばかり考えて、生活していると、幸せの前借りをし続けているような状態になり、最悪、死ぬ最後まで幸福感を感じられなかったという後悔も生じる可能性もあると思います。

 日本は、高度経済成長期で、アリのように日本人は勤勉に働いて、物質的には豊かになったけど、精神面では、今が抜け落ちてしまって、幸福を感じにくくなってしまったのかもしれません。

 時には、キリギリスのように、今を生きる、楽しむことも忘れないで生きましょう、というのが「アリとキリギリス」の物語の現代の日本人に必要な教訓になりえると思います。

 結局は、どっちのマインドも大事だというバランスなんでしょうけど、日本全体での閉塞感を打ち破るマインドは、キリギリスの「今を大事に生きる」ことなんだと思う今日この頃です。

2024年10月2日水曜日

先日、ユーチューブ講演の収録に行ってきました

  令和7年2月に、堺市民講演で

「堺っ子のこころの育ち支援、児童精神科医によるアップデート!」

という演題で1カ月間、ユーチューブ形式で放映する予定です。

 先日、その収録に行ってきました。初めてのことで、かなり緊張して、いつものような感じでの余談、雑談がなかなか出せませんでした。

 また、自分の話している内容が、「相手にどう思われるか?」を過度に意識が強まると、僕の口はだんだんと硬くなり、資料を棒読みになったり、何度も同じことを繰り返しでいったり、すごくやってて苦しかったです。でも、最後に隣で、ずっと優しく見守って収録してくれている先生に伝えるつもりで、もう1テイク、講演させていただいて、何となく形になって収録を終えることができました。

 やはり、「周囲にどう思われるかを過度に意識すると、人は動けなくなるんだな~」と思いました。

 「自分が伝えたいこと、自分主導でやっていくことの方が、結果的に自分自身の心の可動性が上昇して、相手にも伝わりやすくなるんだな~」と改めて実感でき、いい経験になりました。

 よければ、来年2月に、僕が、がちがちの状態で話しているユーチューブ講演を聞いてみてください。