生後まもない時の脳重量は、400gで、1歳で、800g、3歳で約1000gにまで成長する。成人の脳重量は、約1400gなので、3歳までには、かなりの脳構造は規定されていく。
その間に、神経細胞の繋ぎ目であるシナプスの数は生後1~3年前後まで増加の傾向にあるが、その後は過剰に生産されたシナプスのうち不要なものが削除されていくことから減少の傾向をみせる。
こうした変化は、事前にシナプスを過剰に形成した後に必要に応じて減少させていく方式をとることで周囲の状況に敏感に対応できることから生じている。そのため、人が生物学的な意味で、とても重要な時期が、生後9か月から3歳頃で、この間に養育者が、安定しない状態だと、正常な脳の発達がしにくくなる恐れがあります。この間をいかに、愛着対象者と赤ちゃんとの安定した愛着形成ができるかどうかが重要になります。
「3つ子の魂、百まで」という言葉には、賛否両論あるかと思いますが、結構重要な時期だということは、昔からわかっていたということなのでしょう。