年始である1月は自分の誕生日月でもあり、初心に帰る気持ちが沸き起こりやすい時期です。
「一隅(いちぐう)を照らす」という言葉がありますが、この言葉は天台宗の開祖・最澄(さいちょう)が残した言葉です。
「一隅」とは、今自分がいる場所や置かれた立場を指します。
自分自身が置かれたその場所で精一杯努力し、明るく光り輝くことを「一隅を照らす」と言い、そういったことのできる人こそ何物にも代えがたい貴い国の宝だと最澄は言っています。
これは、各々の仕事や生活を通じて、世のため人のためになるように努力実行することで、お互いが助け導き合い、あたたかい思いやりの心が自然と拡がっていくと説かれています。
仕事を例にとると、利益のみを追求するのではなく、社会や他の人の役に立つことを目的として働けば社会全体が住みやすくなり、ひいては自分自身の幸せにもつながるということでしょうか。
現在、コロナ渦が契機となり、我々の価値観の変容、社会構造も変化の途上にいます。
「一隅を照らす」という言葉は、自分にとっての役割を意識して邁進していく上で大事な教えだと感じています。
今年も、自分の役割に日々向き合っていきたいと思います。
どうぞ、本年もよろしくお願いします