ここ数年、僕は、人に、ダメだしをされたり、上から物を言われたように感じると、すぐにイライラしやすい自分がいることに気づきました。そのくせ、自分は、気づかないで、誰かに上から物を言っているのに…。そうされたら、被害的に感じるけど、自分が加害したとは思っていない…。そこに、コミュニケーションのミスマッチが生じるのでしょう。
例えば、「もっと早く、課題をしなさい!」といわれる。言われた本人にとっては、大事にしたいところがあったり、丁寧にしたいと思っている部分があるのに…、頭ごなしに言われて、腹が立つ。できれば「もう少し、課題を早くできないか?と、僕は思うけど、君は、どう思う?」とI(アイ)メッセージで伝えてほしい…。前者の言い方は、「お前は間違っている!俺の意見を聞け!」という否定的なメタファーを、受け手は感じて、怒りが生じるのです。後者の言い方は「君を僕は、大事に思っているし、尊重したいと思っている。」という肯定的なメタファーを感じるのです。そうしたメタファーを、僕は、長年、精神科医として働いてきて、鋭敏になっているのかもしれません。
色々と勉強や経験を重ねて、身近な人に、思いやりを持って優しくなれるように修行していきたいと思います。正しいかどうかよりも、どう伝わるかを意識しないといけない時代に入ってきているので、そこを認識して学びを進めていきたいと思います。